介護施設・老人ホームの面会受付を効率化する方法|職員が手を離せない時間も面会者をタブレットでフロアへ通知
介護施設の面会受付では、ご家族が事務所の窓口の前でしばらく待っていたり、職員を探して館内を歩いたりする場面が少なくありません。職員の皆さんは入居者さんの介助や記録で手がふさがっていることが多く、来訪にすぐ気づけないのは無理もないことです。この記事では、老人ホームの面会の受付をタブレット1台で「職員に知らせる仕組み」に変える方法を、施設で決めておきたいルールと合わせて紹介します。
- 介護施設・老人ホームの面会受付で起きがちな3つの困りごと
- 目的別のボタンとフロア別の通知で、手の空いた職員が迎えに行ける流れ
- 導入前に施設で決めておくことと、最短10分で始める手順
介護施設・老人ホームの面会受付で起きがちなこと
介護施設の面会受付は、多くの場合、事務所の窓口やインターホン、受付台の面会簿で成り立っています。人がいる時間帯は回りますが、窓口が空く時間や紙の記録が増えるほど、面会者にも職員にも負担が重なります。よくある場面を3つ取り上げます。
事務所が無人になる時間帯に、面会者が玄関で待たされる
夕方や土日は事務職員が少なく、窓口に誰もいない時間ができやすくなります。インターホンや内線が鳴っても、近くの職員が介助の最中であれば、すぐには出られません。面会者は「押したけれど誰も来ない」と玄関で待つことになり、何度も鳴らしてよいのか迷ってしまいます。
面会者が担当フロアの職員を探して館内を歩き回る
窓口に人がいないと、面会者が自分で入居者さんのフロアまで上がり、職員を探すことがあります。ところが、食事や入浴、排せつの介助をしている職員は、声をかけられてもその場を離れられません。面会者も職員も、落ち着かない時間を過ごすことになります。
紙の面会簿は前の人の記入内容が見えてしまう
受付台に置いた紙の面会簿には、氏名、続柄、面会する入居者さんの名前が上から順に並びます。次に書く人の目には、前の人の記入内容がそのまま入ってしまいます。また「先月いつ来られたか」を確かめたいときは、ページをめくって探すしかありません。面会簿の電子化を考える施設が増えているのは、こうした見えやすさと探しにくさが理由のひとつです。
面会受付をタブレットにすると何が変わるか
老人ホームの面会の受付をタブレットに置き換えると、面会者が画面のボタンを押した時点で、担当の職員に通知が届きます。「アプリで受付(Reception With App)」は、iPadとAndroidタブレットのどちらでも使える受付アプリです。窓口に人がいなくても、来訪がチャットで職員に伝わる流れをつくれます。
「ご面会」「お荷物のお届け」「業者・納品」など、目的別ボタンで通知先を分ける
受付画面のボタンには、文字や画像を設定できます。ボタンはいくつでも置けて、数が多い場合はスクロールして選ぶ画面になります。たとえば「ご面会」「お荷物のお届け」「業者・納品」「見学・ご相談」と並べておけば、面会者は自分の用件を押すだけです。
訪問目的ごとに通知先を分けられるため、面会はフロアの職員へ、納品は事務所へ、見学・相談は相談員へ、というように届け先を変えられます。用件と関係のない職員には通知が届きません。
フロアやユニット単位のチャットに通知し、手の空いた職員が迎えに行く
通知先には、Slack・Chatwork・Teamsを使えます。たとえば「2階フロア」「3階ユニットA」のようにチャンネルやグループをフロア別に作り、面会のボタンをそれぞれに割り当てる方法があります。通知を見た職員のうち、手の空いた人が玄関へ迎えに行けばよいので、介助中の職員が無理に持ち場を離れる必要はありません。
なお、Teamsは有料のMicrosoft 365ユーザーのみ利用でき、SlackとChatworkは無料プランでも使えます。
応答メッセージで「職員が参ります」と案内する
ボタンを押したあとに表示する応答メッセージは、自由に設定できます。「ただいま職員が参ります。玄関でお待ちください」と出しておけば、面会者は待てばよいことが分かり、インターホンを何度も鳴らさずに済みます。受付画面の背景画像も変えられるので、施設のロゴを入れた画像にすると、初めて来た方にも施設の受付だと伝わりやすくなります。
面会の記録は端末内に残し、紙の面会簿を置かない
来訪の記録は端末内に保存され、クラウドへは送りません。記録は後から来訪者リストとして振り返れて、エクスポートや削除もアプリの中で行えます。受付台に紙の面会簿を置かなくてよくなるため、前の人の記入内容が見えてしまう心配がなくなり、面会簿の電子化をタブレット1台で始められます。
端末をなくしてしまったときは、iPadなら「探す」、Androidなら「デバイスを探す」の機能で、遠隔からデータを消去できます。
導入前に施設で決めておくことチェックリスト
アプリが受け持つのは、来訪を職員に知らせること、来訪の記録を端末に残すこと、案内メッセージを出すことです。面会をどう受け入れるかは、これまでどおり施設で決めて運用します。始める前に、次の項目を職員の皆さんで話し合っておきましょう。
- ☐ 受付画面のボタン:「面会」「荷物」「業者・納品」「見学・相談」など、玄関に来る人の用件に合わせて決める
- ☐ ボタンごとの通知先:フロア、ユニット、事務所、相談員のどこに届けるかを決め、チャンネルやグループを用意する
- ☐ 夜間や面会時間外の案内文:応答メッセージで何を伝えるか(連絡先や、改めて来ていただく時間帯など)を決める
- ☐ 面会のルール:面会時間、事前連絡が必要かどうか、館内での注意事項は、掲示と職員の対応で伝える。アプリだけで完結させない
- ☐ 端末の固定:受付以外の操作をされないよう、iPadはアクセスガイド、Androidは画面固定でアプリを固定する(設定の流れはiPadを受付専用端末にする方法で紹介しています)
- ☐ 記録の扱い:来訪の記録をいつエクスポートし、いつ削除するかを施設の方針として決めておく
導入は最短10分:はじめる手順
アカウントの登録は不要で、通知先の連携まで含めて最短10分ほどで始められます。
- App Store または Google Play からアプリをダウンロードする(アカウント登録は不要)
- 受付画面のボタンを設定し、文字や画像、応答メッセージを入れる
- Slack・Chatwork・Teams(有料Microsoft 365ユーザーのみ)のどれかと連携する(ログインして許可するだけ)。アプリの「編集」→「送信先を追加」から各ツールにログインして許可し、通知を受け取るチャンネルを選ぶ
- 玄関にタブレットを置き、アプリを固定して運用を始める
料金はApp Storeが税込月額980円、Google Playが税込月額960円で、初期費用は0円です。30日間は全機能を無料で試せて、クレジットカードの登録や問い合わせも要りません。31日目以降も使い続ける場合は、有料プランへの切り替えが必要です。最低契約期間はなく、月単位で解約できます。利用人数や拠点の数で料金が増えることもありません。
まとめ
介護施設の面会受付は、職員が介助で手を離せない時間ほど、面会者を待たせてしまいがちです。玄関にタブレットを1台置き、目的別のボタンからフロアやユニットのチャットへ通知すれば、手の空いた職員が迎えに行く流れをつくれます。来訪の記録は端末内に残るので、紙の面会簿も置かずに済みます。まずは30日間の無料期間で、施設の面会の流れに合うかを確かめてみてください。